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CFD_関係者向け
2024/06/07

エスノグラフィーから異文化を知り、フィールドを超える|CFD002(前編):藤田結子(大学院情報学環准教授)

エスノグラフィーから異文化を知り、フィールドを超える|CFD002(前編):藤田結子(大学院情報学環准教授) 東京大学×ソニーグループ株式会社による「越境的未来共創社会連携講座」(通称: Creative Futurists Initiative)から生まれた新企画「Creative Futurists Dialogues」。第二回目となる今回は、情報学環准教授の藤田結子准教授を招き、文化人類学の調査方法の一つである「エスノグラフィー」をテーマに、ビジネスやデザインなど、様々な領域で応用される現代のエスノグラフィーについて、基本を学ぶレクチャーと実践ワークショップを行った。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 「エスノグラフィー」とはそもそも何なのか? あらゆるものや行動の裏に潜む「意味」を明らかにしていく ビジネスとデザインにおけるエスノグラフィーの応用 筧康明(以下、筧):これよりCreative Dialogues 第二回目を始めていきたいと思います。皆さんご参加いただきありがとうございます。前回の第一回目にも参加いただいた方と、今日初めて参加いただく方とがいると思いますが、東京大学とソニーグループが昨年末より新しい社会連携講座「越境的未来共創社会連携講座」を立ち上げました。通称:Creative Futurists Initiative(CFI)…
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2024/06/06

分野の壁をときほぐす「越境者」の思考法に迫る|CFD-001(後編):筧康明&戸村朝子

分野の壁をときほぐす「越境者」の思考法に迫る|CFD-001(後編):筧康明&戸村朝子 「越境的未来共創社会連携講座」(通称: Creative Futurists Initiative)は、教育活動と研究活動で構成される。前者のアプローチの一つとして2024年4月に始動した「Creative Futurists Dialogues」の第一回目レポートの後編をお届けする。登壇した筧康明教授とソニーグループ・戸村朝子氏に加え、東京大学、ソニーグループからの参加者も加わり、「越境の先の価値創造」という難しいチャレンジに今現在向き合う中で感じている、課題や疑問について対話が繰り広げられた。異なる分野の壁を溶きほぐし、乗り越え、さらには新たな分野をつくり…、第一線に立つからこそ見えてくる、彼ら彼女らのリアルな問題意識とは何か?(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 孤独からはじまる新しい取り組みに周囲をいかに巻き込むか 続けるために変わるという態度 「先鋭・先端」とは何か? を疑ってみる 主観と客観を行き来して美意識を育む 自分の中の「見えていない部分」に光を当てる 越境のマインドセットは反論に耳を傾けること 全員がプレーヤー。運動体としての「CFI」…
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2024/06/06

「越境」する人材とは?東大×ソニー連携講座から対話プログラムが始動|CFD-001(前編):筧康明&戸村朝子

「越境」する人材とは?東大×ソニー連携講座から対話プログラムが始動|CFD-001(前編):筧康明&戸村朝子 2023年12月より東京大学 大学院情報学環に設置、ソニーグループ株式会社との協働を行う「越境的未来共創社会連携講座」(通称: Creative Futurists Initiative)。批評的、創造的アプローチを両立し領域を横断する人材の育成と研究に取り組む本講座では、教育的側面からの実践の場として新企画を始動。各回にゲスト講師を招き、対話やワークショップを行う「Creative Futurists Dialogues」の第一回目をレポートする。まずは、Creative Futurists Initiative(以下、CFI)の設立メンバーである筧康明とソニーグループ・戸村朝子がこれまでに実践してきた、異分野の交わりの中で創造されたものづくりの事例が紹介された。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 「Creative Futurist」を紐解く三本の軸 実践的なワークショップを織り交ぜた「レクチャーシリーズ」 国内外の研究者、エンジニア、アーティストらが登壇予定 即興的にふるまうマテリアルとその周囲の体験をデザインする 対話とものづくりが新しい価値を創造する 筧:お待たせしました。本日はお集まりいただきありがとうございます。これから、東京大学とソニーグループが立ち上げて、今絶賛活動している「Creative Futurists Initiative(越境的未来共創社会連携講座)」という講座の中で、新しく企画として立ち上げた「Creative Futurists Dialogues」というシリーズ、今日がその第1回目になります。改めて、この講座の主宰の一人をしている東京大学情報学環の筧と申します。よろしくお願いします。 今日の趣旨を最初に説明します。僕自身がソニーグループの方々と一緒に議論しながら準備し立ち上げたこの講座について最初に少しお話しします。「越境的未来共創」「Creative Futurists」 などいろんなキーワードを今ここに置いているように、みんなで越境的に未来を共創していこうということを考えてこの活動をしているので、このダイアログシリーズの中では、越境的に活動している人たちだったりとか、共創している人たちだったりとか、ユニークな形で未来を形作る、見通すような活動をしている人たちに今後来ていただいて、内外、ソニー内外、国内外の方々に、色々なインプットをしてもらおうと思っています。 そのインプットを受けて、皆さんの役に立っていってもらう、というのもあるんですけど、今日はダイアログということで一方的に話をしていくということだけじゃなく、そこから新しいアクションやコミュニティが生まれたらいいなと思っています。 ここは割とカジュアルな場になったらいいなと思いつつ、初回なので緊張感が漂っていますが、横のつながりができたらなと思ってこの企画を始めました。 今日は1回目なので、僕が話すのが良いだろうということで、今日は僕の回です。次回以降は、月に1回ぐらいのペースでこういう場を持ちたいと思っています。 後半は、今日は東大から来られている方、ソニーから来られている方、その他で来られている方がいますが、それぞれの方のバックグラウンドだったり、問題意識だったり、経験というのを話し合うような場を作って、みんなで会話、ディスカッションができれば良いなと思いますのでよろしくお願いします。やり方は後ほど説明します。 先日ですね、先日といっても2月の実施だったので2ヶ月ぐらい経ちましたけど、キックオフのシンポジウムをしました。 公式Webサイトではその時の映像が見られるようになっていて、もうちょっと整えて記事にもしたりとか、色々な形でこの時の面白かったインプットの話はまとめていきたいと思っています。キックオフに来られた方も、まだ見てないよという方もいると思うんですけど、目を通してもらえると、僕らの最初の問題意識が伝わると思うので、ぜひ見てみてください。これはソニーグループの執行役専務兼CTOの北野宏明さんに来ていただいて、「Act Beyond Borders」というタイトルで、ボーダーを越えていかに新しい価値を作っていくのか、という話をしてもらいました。 東大からは特別教授の山中俊治さんに来ていただいて、彼も今ちょうど六本木の21_21 DESIGN SIGHTで新しい展覧会をされていますけど、「未来のかけら: 科学とデザインの実験室」というテーマで、科学者とデザイナーあるいはアーティストが共創するということが、どのように大変でどのような価値があるのか、話をしてくれました。 その後のトークでは、東大の理事・副学長の林香里さんにも来ていただいて、ダイバーシティ等を主に見ておられる方ですけれども、面白かったのは、やはりデザイナーとかエンジニアとかアーティストっていうのは、基本的には新しいものを作る、新しい技術を作るというところに対してポジティブなんだけれど、林先生はもともとジャーナリズム等を専門にされていて、ダイバーシティ等を見ていると何かやはりものを作るということに対する功罪やそれに対してのネガティブな側面はやはり感じざるを得ないということをおっしゃっていて、かなり悲観的な側面で新しいものづくりとか技術というのを見ている。 ただこういうコミュニティとして新しいものづくりを担う人たちと、それに対して批評的なまなざしを持つ人たちが、対話をしながら一緒になって価値を作っていくっていう場があることに対しては、すごく前向きな場としてあった。こういった色々な側面から新しいものづくりっていうのを、一つの価値観に閉じずに立ち上げていくっていうことが、この東大の中でも、ソニーグループの中でもできるといいなと思っています。アカデミアと企業、社会を超えて様々な輪が広がっていったらいいなという問題意識で立ち上げたのが、この「Creative Futurists Initiative」という講座になります。「Creative…