2024/12/11
デザイン×人類学、異分野の並走の挑戦|CFD004(前編):中村寛(多摩美術大学教授)
デザイン×人類学、異分野の並走の挑戦|CFD004(前編):中村寛(多摩美術大学教授) 東京大学×ソニーグループによる、Creative Futurists Initiative(以下CFI、越境的未来共創社会連携講座)は、領域を越境し、未来へ向けた共創を先導する方々を迎える対話の場、Creative Futurists Dialoguesシリーズ(以下CFD)を展開しています。第4回目は、デザイン人類学者の中村寛氏(多摩美術大学リベラルアーツセンター/大学院教授)をゲストにお招きし、「デザインと人類学の共創」をテーマに据えたレクチャー&ワークが行われました。レクチャーでは、中村氏の人類学研究におけるフィールドワークの実体験や仕事の事例から、デザインと人類学の差異とそれらの関わり方の可能性について語られました。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 人類学研究者から美術大学の講師へ 潜在する「暴力」を社会的背景から減らす デザインと人類学の「介入」のベクトル 人類学研究者から美術大学の講師へ中村寛(以下、中村):みなさん、こんにちは。本日はよろしくお願いします。私は中村寛と申します。タイトルは「デザイン人類学の挑戦」ということで、今日はデザイン人類学が一体どういうものなのかというレクチャーと、とある観察のワークをしていただきます。それから、CFD002では藤田結子先生がエスノグラフィーの回をやってくださったので、そこからどういうふうにリフレクションしていくのかを、後半にお話したいと思っています。 今日のメニューとしては、最初に私の方から簡単な自己紹介を20分ほどさせていただきます。その後、早速チーム分けをして、チーム内で自己紹介をしてもらいながら、簡易的なチームビルディングをしていただきたいと思います。その後、グレゴリー・ベイトソンという非常にキテレツで魅力的な探究をした人類学者がいるんですけれども、その人がやっていた授業を少し再現したいなと思っています。時間通り進めば、残りの時間で応用編をして、最後に質疑応答にしたいなと思います。 まず私の自己紹介をしますと、「寛」という字を書いて「ゆたか」と読みます。今日は名前と顔だけでも覚えて帰っていただけたらと思います。普段は多摩美術大学で、リベラルアーツセンターという教養科目を扱うところにいます。美術大学は、基本的にそれぞれの専門分野に分かれていて、実技学科は縦割りに分かれているんですけれども、私の所属しているところでは唯一、ファインアートやデザインも含めて、分野の横串を刺しています。従来の大学は、共創が生まれないような仕組みになっているのですが、私のいる学科が起点となって、横断をしています。また、2年くらい前に自分で立ち上げた、人類学にベースを置くデザイン会社《アトリエ・アンソロポロジー Atelier Anthropology LLC.》の経営もしています。他には「KESIKI」というカルチャーデザインファームにもジョインさせてもらっていて、主にリサーチやインサイトデザインを担当しています。…





