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Tech Biasイベントレポート記事_ピックアップ
2025/01/23

インクルーシブな対話や実践はどのように生まれる? デザインとアートの両面から|『TECH BIAS -テクノロジーはバイアスを解決できるのか?』トークイベント:第2部レポート

インクルーシブな対話や実践はどのように生まれる? デザインとアートの両面から|『TECH BIAS -テクノロジーはバイアスを解決できるのか?』トークイベント:第2部レポート 東京大学とソニーグループ株式会社による「越境的未来共創社会連携講座(通称:Creative Futurists Initiative、以下CFI)」では、10ヶ月間にわたる講座内の実践研究プロジェクトの成果発表展として、2024年11月23~25日の3日間、東京大学本郷キャンパスにおいて、テクノロジーを取り巻くバイアス「Tech Bias(テックバイアス)」をテーマにした展示を開催しました。その関連イベントとして行われたトークの第二部では、ソニーグループ株式会社 サステナビリティ推進部 アクセシビリティ&インクルージョングループ ゼネラルマネジャーの西川文氏とアーティストの布施琳太郎氏を迎え、西川氏の取り組むインクルーシブデザインというキーワードを軸にしながら、テクノロジーとともにバイアスを解決していくプロセスあるいは付き合い方について意見が交わされました。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Kaori Nishida PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 制約からの発想が新たな価値をもたらす 容易につながる社会で孤独や二人の在り方を表現する 自分ごと化から本質的な課題をあぶり出す 強制的イノベーションの仕組みと思考力 異なる誰かの立場に立つのは暴力的?…
Tech Biasイベントレポート
2025/01/23

潜在的なテクノロジー×バイアスの自覚から次の探求へのバトンをつなぐ|『TECH BIAS -テクノロジーはバイアスを解決できるのか?』トークイベント:第1部レポート

潜在的なテクノロジー×バイアスの自覚から次の探求へのバトンをつなぐ|『TECH BIAS -テクノロジーはバイアスを解決できるのか?』トークイベント:第1部レポート 東京大学とソニーグループ株式会社による「越境的未来共創社会連携講座(通称:Creative Futurists Initiative、以下CFI)」では、10ヶ月間にわたる講座内の実践研究プロジェクトの成果発表展として、2024年11月23~25日の3日間、東京大学本郷キャンパスにおいて、テクノロジーを取り巻くバイアス「Tech Bias(テックバイアス)」をテーマにした展示を開催しました。その関連イベントとして行われたトークの第一部では、東大×ソニー混合メンバーで構成された4グループによる作品のプレゼンテーションを行いました。それぞれの研究領域や実装スキルなどのバックグラウンドを掛け合わせながら、普段の活動とは異なる領域横断的なアプローチを通じて制作された作品やプロトタイプたちは、いずれも社会に潜在するバイアスを明らかにし、対話の解像度を深めるものとなりました。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Kaori Nishida PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 「越境」で新たな価値や問題に創造的に取り組む 本当の当事者は誰なのか? 社会モデルから問う テクノロジーは人間のステレオタイプの集積? 数値化できないありのままの多様性を見つめる 動物のイメージとAIの失敗がもたらす気づき 異なる居心地の悪さが生むイノベーション 「越境」で新たな価値や問題に創造的に取り組む筧:まず私の方から概要を説明した上で、グループのみなさんにプレゼンテーションを始めてもらおうと思います。2023年の12月に東京大学情報学環とソニーグループ株式会社が連携する形で「Creative Futurists…
CFD_関係者向け
2025/01/23

AI x Creators:Pushing Creative Abilities to the Next Level — 4つのステップで考えるAIと音楽クリエイションの関係|CFD-007:光藤祐基 ※関係者向け

AI x Creators:Pushing Creative Abilities to the Next Level — 4つのステップで考えるAIと音楽クリエイションの関係|CFD-007:光藤祐基 東京大学とソニーグループが共同で運営するCreative Futurists Initiative(以下CFI、越境的未来共創社会連携講座)は、異なる領域を越えて未来の共創をリードする方々を迎える対話の場「Creative Futurists Dialogues」シリーズ(以下CFD)を展開しています。第7回目のゲストはSony AIのCorporate Distinguished Engineer、光藤祐基さんです。 光藤さんは、AIが音楽クリエイションにどのように活用されるかを四つのステップに分けて解説し、AIとクリエイターの関係について具体的な事例を交えながら紹介しました。また、クリエイターの表現力を引き上げるために必要な要素についてもレクチャーしていただきました。後半では、4ステップ全てを網羅したユースケースの紹介と、AIからクリエイターを守る方法について議論しました。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Haruna Mori PHOTOGRAPH: Yasuaki…
CFD_Public
2025/01/07

アートの創作プロセスにおける外界・認知・身体の相互作用|CFD006(後編):髙木紀久子(東京大学大学院)

アートの創作プロセスにおける外界・認知・身体の相互作用|CFD006(後編):髙木紀久子(東京大学大学院) 東京大学×ソニーグループによる、Creative Futurists Initiative(以下CFI、越境的未来共創社会連携講座)は、領域を越境し、未来へ向けた共創を先導する方々を迎える対話の場、Creative Futurists Dialoguesシリーズ(以下CFD)を展開しています。第6回目のゲストは、美術家として活動後、認知科学・認知心理学領域へと進み、特に芸術家の創作プロセスと芸術創作の教育支援について実践的な研究に従事するという、越境的な経歴を持つ髙木紀久子氏です。後半では、参加者らはフロッタージュとフレーミングのワークを通じて、環境に対する身体の使い方やものの見方について、アーティストの探索活動の体験から創作プロセスにおける認知の作用を実感してもらいました。前編はこちら。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 偶然の出会いを「類推」と「驚き」で活用する 目に見えないテクスチャを認知レベルで掴みとる 自己の探索とその作用に意識的になる 創造性プロセスの他領域への展開の可能性 偶然の出会いを「類推」と「驚き」で活用する髙木紀久子(以下、髙木):これから紹介する研究は、アーティストの篠原猛史さんによる「behind the scene アート創作の舞台裏」という東大の駒場博物館での展示の研究です。約11ヶ月にわたった発話のインタビュー結果、ドローイングの写真、写真を使ってアイデアを探索している様子を分析しました。 この展覧会は、彼がデュシャンの作品を観たいというところから始まっているのですが、会場は、デュシャンの代表作のひとつである『大ガラス』のレプリカがあるということで有名な美術館です。…
高木紀久子
CFD_Public
2025/01/07

認知科学でアートの創造プロセスを探究する|CFD006(前編):髙木紀久子(東京大学大学院)

認知科学でアートの創造プロセスを探究する|CFD006(前編):髙木紀久子(東京大学大学院) 東京大学×ソニーグループによる、Creative Futurists Initiative(以下CFI、越境的未来共創社会連携講座)は、領域を越境し、未来へ向けた共創を先導する方々を迎える対話の場、Creative Futurists Dialoguesシリーズ(以下CFD)を展開しています。第6回目のゲストは、美術家として活動後、認知科学・認知心理学領域へと進み、特に芸術家の創作プロセスと芸術創作の教育支援について実践的な研究に従事するという、越境的な経歴を持つ髙木紀久子氏です。アートから情報デザイン、認知科学の道へとグラデーションで移り変わっていったその活動の変遷を、領域の時代背景とともにレクチャーしていただきました。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 創作者から研究者へ。アートとサイエンスの認知学の変遷 社会、技術の進化とともに新しい知を創造する現代美術の複雑さ 熟達したアーティストはいかにコンセプトを設定しているのか ものを見るための目の構造と無意識のふるまい ものを見るための目の構造と無意識のふるまい筧康明(以下、筧):Creative Futurists Dialoguesの第6回目を始めます。お集まりいただきありがとうございます。今日のゲストは髙木紀久子先生です。美術家でありながら、認知科学・認知心理学、創造性の研究者でもあり、芸術創造連携機構の特任助教も務めていらっしゃいます。今日はアーティストの創造プロセスについてお話しいただき、間にワークをしながらそのエッセンスをつかむようなものをご用意いただいています。対話の時間もあるので、皆さんも準備いただければと思います。髙木さん、早速ですがよろしくお願いいたします。 髙木紀久子(以下、髙木):本日は皆様、お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。お声掛けいただきました筧先生はじめ、また、このような場を設けていただいたCFIの皆様もどうもありがとうございます。今日の流れといたしましては、まず簡単に私のプロフィールをご紹介して、代表的な研究の話を二本ご説明します。その後、実際にアーティストの創作プロセスを体感するワークをして、その内容をお互いにシェアしてもらいます。最後に、全体のディスカッションをして、クロージングとさせていただきます。 今ご紹介いただいたように、私は認知科学の中では変わり者で、多摩美術大学の絵画科の油画専攻出身です。創作を通じて自分の手を動かしながら感じた概念を生成する過程に興味を持ちました。また、仕事を通じても、デジタル表現、例えばSIGGRAPHで調査をするなど、アートとサイエンスの合間の研究に関わり、人の認知へと興味関心が進みました。…
CFD_関係者向け
2025/01/07

アートの創作プロセスにおける外界・認知・身体の相互作用|CFD006(後編):髙木紀久子(東京大学大学院)※関係者向け

アートの創作プロセスにおける外界・認知・身体の相互作用|CFD006(後編):髙木紀久子(東京大学大学院) 東京大学×ソニーグループによる、Creative Futurists Initiative(以下CFI、越境的未来共創社会連携講座)は、領域を越境し、未来へ向けた共創を先導する方々を迎える対話の場、Creative Futurists Dialoguesシリーズ(以下CFD)を展開しています。第6回目のゲストは、美術家として活動後、認知科学・認知心理学領域へと進み、特に芸術家の創作プロセスと芸術創作の教育支援について実践的な研究に従事するという、越境的な経歴を持つ髙木紀久子氏です。後半では、参加者らはフロッタージュとフレーミングのワークを通じて、環境に対する身体の使い方やものの見方について、アーティストの探索活動の体験から創作プロセスにおける認知の作用を実感してもらいました。前編はこちら。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 偶然の出会いを「類推」と「驚き」で活用する 目に見えないテクスチャを認知レベルで掴みとる 自己の探索とその作用に意識的になる 創造性プロセスの他領域への展開の可能性 偶然の出会いを「類推」と「驚き」で活用する髙木紀久子(以下、髙木):これから紹介する研究は、アーティストの篠原猛史さんによる「behind the scene アート創作の舞台裏」という東大の駒場博物館での展示の研究です。約11ヶ月にわたった発話のインタビュー結果、ドローイングの写真、写真を使ってアイデアを探索している様子を分析しました。 この展覧会は、彼がデュシャンの作品を観たいというところから始まっているのですが、会場は、デュシャンの代表作のひとつである『大ガラス』のレプリカがあるということで有名な美術館です。…
高木紀久子
CFD_関係者向け
2025/01/07

認知科学でアートの創造プロセスを探究する|CFD006(前編):髙木紀久子(東京大学大学院)※関係者向け

認知科学でアートの創造プロセスを探究する|CFD006(前編):髙木紀久子(東京大学大学院) 東京大学×ソニーグループによる、Creative Futurists Initiative(以下CFI、越境的未来共創社会連携講座)は、領域を越境し、未来へ向けた共創を先導する方々を迎える対話の場、Creative Futurists Dialoguesシリーズ(以下CFD)を展開しています。第6回目のゲストは、美術家として活動後、認知科学・認知心理学領域へと進み、特に芸術家の創作プロセスと芸術創作の教育支援について実践的な研究に従事するという、越境的な経歴を持つ髙木紀久子氏です。アートから情報デザイン、認知科学の道へとグラデーションで移り変わっていったその活動の変遷を、領域の時代背景とともにレクチャーしていただきました。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 創作者から研究者へ。アートとサイエンスの認知学の変遷 社会、技術の進化とともに新しい知を創造する現代美術の複雑さ 熟達したアーティストはいかにコンセプトを設定しているのか ものを見るための目の構造と無意識のふるまい ものを見るための目の構造と無意識のふるまい筧康明(以下、筧):Creative Futurists Dialoguesの第6回目を始めます。お集まりいただきありがとうございます。今日のゲストは髙木紀久子先生です。美術家でありながら、認知科学・認知心理学、創造性の研究者でもあり、芸術創造連携機構の特任助教も務めていらっしゃいます。今日はアーティストの創造プロセスについてお話しいただき、間にワークをしながらそのエッセンスをつかむようなものをご用意いただいています。対話の時間もあるので、皆さんも準備いただければと思います。髙木さん、早速ですがよろしくお願いいたします。 髙木紀久子(以下、髙木):本日は皆様、お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。お声掛けいただきました筧先生はじめ、また、このような場を設けていただいたCFIの皆様もどうもありがとうございます。今日の流れといたしましては、まず簡単に私のプロフィールをご紹介して、代表的な研究の話を二本ご説明します。その後、実際にアーティストの創作プロセスを体感するワークをして、その内容をお互いにシェアしてもらいます。最後に、全体のディスカッションをして、クロージングとさせていただきます。 今ご紹介いただいたように、私は認知科学の中では変わり者で、多摩美術大学の絵画科の油画専攻出身です。創作を通じて自分の手を動かしながら感じた概念を生成する過程に興味を持ちました。また、仕事を通じても、デジタル表現、例えばSIGGRAPHで調査をするなど、アートとサイエンスの合間の研究に関わり、人の認知へと興味関心が進みました。…
樋口恭介
CFD_Public
2024/12/20

マルチモーダルな技術社会で問う言語表現の彼方|CFD005(後編):樋口恭介(SF作家)

マルチモーダルな技術社会で問う言語表現の彼方|CFD005(後編):樋口恭介(SF作家) 東京大学×ソニーグループによる、Creative Futurists Initiative(以下CFI、越境的未来共創社会連携講座)は、領域を越境し、未来へ向けた共創を先導する方々を迎える対話の場、Creative Futurists Dialoguesシリーズ(以下CFD)を展開しています。第5回目は、SF作家の樋口恭介氏をゲストにお招きし、「大規模言語モデル(LLM)」や「マルチモーダル」といった近年急激に普及したキーワードを掲げ、参加型レクチャーが行われました。対話の後半では、人間視点から捉えられてきた認知を改めて広い視点から捉え直し、言語表現のもつ特性やその解釈が及ぼす他者との越境の可能性について言及されました。前編はこちら。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 視覚表現での意思疎通へ向かう“人間らしい”マルチモーダルAI AIの書く文章を人は見抜けるのか サウンドへ介在する言語的解釈 分散化した声がアンコントローラブルに重なり合う 視覚表現での意思疎通へ向かう“人間らしい”マルチモーダルAI 筧康明(以下、筧): マルチモーダルについて、皆さんが普段からどれくらい関心を持っているのか気になっています。僕はインターフェースの研究をしているので、音声や画像、映像、さらには触覚や香りまでもを操るために、マルチモーダルやクロスモーダルについて考えることが多いです。ただ、今立ち上がっているマルチモーダルに対する関心が、その延長線上にあるものなのか、それとも全く異なる新しい現象なのかを聞きたいです。 渡邉英徳(情報学環)(以下、渡邉): 僕自身の問題意識としては、LLM自身の精度向上へ行くよりも前に、マルチモーダルの方が優先事項として挙げられて、プロンプトをテキストで書くのではなく、画像や映像の処理の方が盛り上がっていることが興味深いと思っています。その上で、それがマルチモーダルとして、暗黙の共通理解が得られているという状況が面白いと感じます。つまり、LLMが本来持っている言語的な姿勢に対して、画像や映像も読み込めるということが全く別の問題として、ある種人間らしくこしらえられているというふうに見ることもできます。…
樋口恭介
CFD_Public
2024/12/20

大規模言語モデル「LLM」と語らう、マルチモーダルな認知の世界|CFD005(前編):樋口恭介(SF作家)

大規模言語モデル「LLM」と語らう、マルチモーダルな認知の世界|CFD005(前編):樋口恭介(SF作家) 東京大学×ソニーグループによるCreative Futurists Initiative(以下CFI、越境的未来共創社会連携講座)は、領域を越境し、未来へ向けた共創を先導する対話の場「Creative Futurists Dialoguesシリーズ(以下CFD)」を展開しています。第6回ではSF作家の樋口恭介氏を迎え、「大規模言語モデル(LLM)」や「マルチモーダル」といった近年急速に普及した概念をテーマに参加型レクチャーを実施しました。参加者とChatGPTを交えた対話では、多様な専門性を持つ人々が、マルチモーダルな言語交換の可能性と未来のスペキュレーションについて議論しました。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: テキストのみならず画像や動画まで認識・生成するAIの深化 人間とAIの相対が浮き彫りにさせる認知の多様性 LLMを通じて考える動物や植物の認知世界 テキストのみならず画像や動画まで認識・生成するAIの深化筧康明(以下、筧):それではCreative Futurist Dialoguesの第6回を始めます。今日はゲストスピーカーとして樋口恭介さんにお越しいただきました。作家、編集者、コンサルタントであり、東京大学情報学環の客員准教授としても活動されています。今回のテーマは「マルチモーダル・スペキュレーション・認知の彼方」です。LLMやマルチモーダルの概念を軸に、多様な形で対話が進んでいく予定です。ぜひ皆さんも積極的にご参加ください。 樋口恭介(以下、樋口):樋口と申します。本日はよろしくお願いします。2時間という長丁場ですが、単なる講義ではなく、皆さんと対話をしながら進めたいと思います。飲み会のような雰囲気で、気軽に声をかけてください。 まず、面白いことがありました。筧先生とは今日が初対面ですが、偶然同じスニーカーを履いていました。そして、デモを行う予定だったPCが、先週の熊本出張の際に大雨の中を歩いていたら壊れてしまい、持参できませんでした。そのため、皆さんとの対話をメインに進めたいと思います。  …
樋口恭介
CFD_関係者向け
2024/12/20

マルチモーダルな技術社会で問う言語表現の彼方|CFD005(後編):樋口恭介(SF作家)※関係者向け

マルチモーダルな技術社会で問う言語表現の彼方|CFD005(後編):樋口恭介(SF作家) 東京大学×ソニーグループによる、Creative Futurists Initiative(以下CFI、越境的未来共創社会連携講座)は、領域を越境し、未来へ向けた共創を先導する方々を迎える対話の場、Creative Futurists Dialoguesシリーズ(以下CFD)を展開しています。第5回目は、SF作家の樋口恭介氏をゲストにお招きし、「大規模言語モデル(LLM)」や「マルチモーダル」といった近年急激に普及したキーワードを掲げ、参加型レクチャーが行われました。対話の後半では、人間視点から捉えられてきた認知を改めて広い視点から捉え直し、言語表現のもつ特性やその解釈が及ぼす他者との越境の可能性について言及されました。前編はこちら。(※) 記事中の所属・役職等は取材当時のものTEXT: Nanami Sudo PHOTOGRAPH: Yasuaki Kakehi Laboratory PRODUCTION: VOLOCITEE Inc.目次: 視覚表現での意思疎通へ向かう“人間らしい”マルチモーダルAI AIの書く文章を人は見抜けるのか サウンドへ介在する言語的解釈 分散化した声がアンコントローラブルに重なり合う 視覚表現での意思疎通へ向かう“人間らしい”マルチモーダルAI 筧康明(以下、筧): マルチモーダルについて、皆さんが普段からどれくらい関心を持っているのか気になっています。僕はインターフェースの研究をしているので、音声や画像、映像、さらには触覚や香りまでもを操るために、マルチモーダルやクロスモーダルについて考えることが多いです。ただ、今立ち上がっているマルチモーダルに対する関心が、その延長線上にあるものなのか、それとも全く異なる新しい現象なのかを聞きたいです。 渡邉英徳(情報学環)(以下、渡邉): 僕自身の問題意識としては、LLM自身の精度向上へ行くよりも前に、マルチモーダルの方が優先事項として挙げられて、プロンプトをテキストで書くのではなく、画像や映像の処理の方が盛り上がっていることが興味深いと思っています。その上で、それがマルチモーダルとして、暗黙の共通理解が得られているという状況が面白いと感じます。つまり、LLMが本来持っている言語的な姿勢に対して、画像や映像も読み込めるということが全く別の問題として、ある種人間らしくこしらえられているというふうに見ることもできます。…